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願わないから、叶わない/(身辺雑記)

2010年 08月02日 04:59 (月)

 最近しみじみ思うのは、「自分は商売人には向いていないなあ・・・」ということである。

 今、仕事上、いろいろあってビジネス系の制作作業に関わっているのだが・・・、なにしろ私が生来、「金儲け」とか「ビジネス」とか「起業」とかに、正直、あまり関心がないのである。

 よって、仕事がはかどらない・・・。

 しかし、「計上利益」だとか、「異業種交流」だとか、「人脈の活用」だとか、「2:6:2の法則」だとか、「ソリューションがあーだこーだ」とか・・・。

 私の人生には、あまり関連性がないなあと。

 それよりも、太刀を取るときの左右の拳の幅はどのくらいが最適なのかとか、手裏剣術の精度をいかに上げるかとか、今晩の晩酌の肴は茄子の塩もみでも作るかとかいうことのほうが、ぜんぜん私の人生には重要だ(笑)。


 もちろん、金はあるに越した事はないし、というより、貧乏道場主として、金の苦労はずいぶんしているわけなので、死ぬまでにもう少し、来月の家賃や電気代の心配をしないですむ人生を送ってみたいなあとは思う。

 それにつけても子供の頃から今に至るまで、「金持ちになりたいなあ」とか「社長になりたいなあ」と思ったことがない。

 40年間生きてきて、1つ確信をもって言えるのは、「願えば、叶う」というバブルの頃にはやったポジティブシンキングは嘘八百だけれど、「願わないと、叶わない」のは真実であるということである。

 そういう意味で、子供の頃から「旅行家になりたい」と考えていたからこそトラベルライターになり、北は北極から南はオーストラリアまで、いろいろと旅ができた。

 「他人にできるだけ指図されたくない」と中学生の頃から真剣に感じてきたので、フリーランスの仕事で食っていけるようになった。

 「医療や福祉に関わりたい」と考えていたので、医療記者として10年仕事を継続することができた。

 「いつかは自分の稽古場を持ちたい」と、13歳の頃から考えていた結果、(成り行きとはいえ)37歳で翠月庵を開き、これまで継続することができている。

 というように、「とりあえず願ったこと」の多くは実現している。

 ただし色恋沙汰は、これはまた別の話しであるが・・・(苦笑)。


 一方で例えば、昔から「車に興味がない」ので、いまだに自家用車どころか車の免許すらもっていない。

 子供の頃からアパート暮らしで、しかも「一戸建てに住みたいと思ったことがない」ので、当然、今もマンション(という名のアパート)暮らしである。

 「結婚したいと真剣に考えたことがない」ので、いまだに独身である。

 そして、「金持ちになりたい」と思ったことがないので、金持ちではない・・・というかむしろ貧乏である(笑)。

 このように「願わなかったこと」は、1つも叶っていないわけだ。


 こんなわけで、起業家や経営者などという立ち位置のみなさんは、当然ながら、そうなること、そうあるべきことを、願ってきた人々なのであろう。

 その価値観の是非は問わないけれど、少なくとも、私個人としては、40年間、「金持ちになりたい」とか「社長になりたい」とか、「会社を経営したい」と思ったことがないわけで、おそらくそういった方々とは、自分はプライベートで語る言葉をほとんど持ち合わせていないなあと、しみじみ思うわけだ。

 実際に、自分の友人を見回すと、職人、フリーの個人事業者、そして武友などで、堅気の会社員でさえごく少数だし、社長や企業家にいたってはまったくいない。

 まあ、そもそも仕事柄、初対面の人と膝つき合わせて1時間も2時間も話しを聞いて、それをさらにテープで聞き直して記事を書くようなことをするのが仕事なので、プライベートでは、あまり知らない人や初対面の人と交わりたくないのである。

 気づかれするからね。

 基本的に、気のおけない友人が少数いて、旨い酒と肴があり、書物があって、稽古ができれば、私の人生は十分充実しているわけだ。


 翠月庵の稽古にしても、毎回3~4人が稽古に来てくれれば、それが適正人数かなとも思っている。

 そもそも小さな稽古場であり、しかも根本的には自分の稽古のための場所なので、4人以上になると、指導が中心になって自分の稽古がままならないのである。

 そういう意味で3人ぐらいが通ってくれれば、とりあえず稽古場の月々の家賃が払え、消耗品代がまかなえるので、それで十分だと思っている。

 理想としては会費も志納にしたいのだけれど、実際には、なかなかそうもいかないのが、剣客商売の泣き所だ。

 そういえば、つい最近、とある有名な先生のところの月謝を聞いておどろいた。

 そこの月謝を稽古の回数で割ると、その金額は1回1万円以上だそうな・・・!

 まあ、非常に著名な方なのでそれでも人は集まっているようだし、払っているお弟子さん自身も納得づくなのだろうから、外野のしかも無名の貧乏剣客がとやかくいう必要もないのだがね。

 しかし、ぼりすぎだよなあ・・・と思うのは、私だけではないと思う。

 ちなみに私の旧師は、その業前とは対照的にいろいろと問題のある師匠だったけれど、数年間師事した間、私の月謝は無料だった。


 それにつけても、1回何万円もする稽古とは、まさに「戦国乱世は遠い昔なれど、剣術は商売なり!」(「剣客商売」OPナレーションより)ですな。

(了)
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