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刀法併用手裏剣術と間合~斬りの稽古の所感から

2010年 05月21日 23:27 (金)

 過日、戸山流居合抜刀術美濃羽会中津川稽古会にて、代表の棚田氏のご好意で、試物の稽古(いわゆる試斬。同会では「斬りの稽古」と呼ぶ)をさせていただいた。

 今回は、単なる斬りではなく、「形の動きで試物を斬る」という形での稽古となった。

 若かりし頃に稽古したK流やS流抜刀術の形で、手首大の青竹を刃引きの真剣で斬る稽古の後は、翠月庵の刀法併用手裏剣術の形での斬りの稽古を行った。

斬り

 ここでもっとも強く感じたのが、間合の問題である。

 翠月庵の通常の稽古では、刀法併用手裏剣術の形は、畳の的に手裏剣を打ち、想定する相手(空間)に斬りつける形となる。

 しかし今回は逆に、想定の相手(空間)に手裏剣を打ち、竹の試物を実際に斬るという稽古である。

 その結果現状では、形における規定の運足では、一尺ほど、つまり約一歩、間合が遠いということが分かった。

 考えてみれば当たり前のことで、普段の稽古では、手裏剣こそ的に実際に打剣するが、打刀の抜き付けや斬りでは、当然ながら実際に畳に斬りつけるわけにはいかない。

 ゆえに打刀での斬撃は、畳の手前の空間を斬っている。

 このため、実際に試物を斬る場合と、平素の稽古で空間を斬る際の誤差が、およそ一尺ほどになるのである。

 つまり、切先から物打ちまでの、もっとも打刀の威力が発揮できる部分で、実際に対象に斬り込むためには、現状の当庵の刀法併用手裏剣術の形では、その多くが、間合として一歩足りないことになる。

 もちろん平素から、打剣後の斬りは、右半身でも左半身でもできるように稽古しておけば、間合が遠ければ一歩進めばよいのだが、実際には反復する形の動きこそが、火急の際に無意識に出るわけであり、そういう意味で、この一尺の距離は、いち武芸者として、いささか気になる点である。

 いずれにしても、

 刀法併用手裏剣術で、実際に試物を打刀で斬る場合には、平素の稽古に比べると、間合が一尺ほど遠くなる

 という点を、我々、現代手裏剣術家は、改めて認知しておく必要があるだろう。

 (了)
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