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柳生心眼流の拳形と、空手道の背刀打ち/(古流柔術)

2020年 03月06日 12:29 (金)

 新型コロナウイルス感染症の流行は、激しさを増すばかり。

 世情は日に日に不安感が高まっているが、それでも日々の稽古を欠かすことはできない。

 一昨夜と昨夜は、思うところあって柳生心眼流の稽古。

 「表」から「切」までの素振二十八ヶ条を丁寧に振る。

 普段は、

2003_柳生心眼流_拳1
▲普段の素振の際の拳



 このような拳形で素振を行っているのだが、昨年末の本部稽古にて、師より教えていただいた「鈴木専作・佐藤金兵衛伝」の拳形でも、素振をしてみる。

2003_柳生心眼流_拳2
▲「鈴木専作・佐藤金兵衛伝」の拳形


 佐藤伝の拳形での素振は、昨年末から折に触れて自分の稽古に取り入れているのだが、最近になってようやく、違和感なくその拳形で、自然に素振ができるようになってきた。

 当身台への打ち込みについても、通常の拳形と併せて佐藤伝の拳形での打ち込みも積極的に行っている。

 個人的には、特に「落」での下段打ちは、この佐藤伝での拳形の方がより人体に打ち込みやすく効きが良いように感じる。

 また、この佐藤伝の拳の使い方について、師よりとある「口伝」を伝授していただいたので、その打ち方を当身台への打ち込み稽古で繰り返しているのだが、これがたいへんに使いやすい。



 ところで、かつて私が30代の頃(遠い昔、平成時代・・・)、競技空手の試合に出ていた時に、組手試合での得意技のひとつが「背刀打ち」であった。

 当時、伝統派空手の試合組手で、背刀打ちを使う人はほとんどいなかったのだが(今もほとんどいないと思う)、1990年代に全日本選手権で優勝した国分利人師範が、この背刀打ちという変わった技を、試合組手で効果的に使っているのを見て、私は衝撃を受けた。

 このため、実際に自分が空手を稽古するようになった際、

「試合での背刀打ちを、自分の得意技にしよう!」

 と、結構一生懸命に稽古をしたのである。

 当時、私の空手の師はG流のT先生で、そのご令息であるK先生は、全空連のナショナルチームに選抜された組手の選手であり、全日本選手権で決勝の舞台にまで進まれた、日本の空手界を代表する超一流の空手家であった。

 このK先生が、私が組手の稽古や試合で背刀打ちを盛んに使っているのを気にかけてくださり、何度か直接、試合での背刀打ちの使い方を指導してくださったのは、G流の門を離れ空手の試合からも遠ざかった今も、忘れられない大切な記憶である。

 こうして組手での背刀打ちは、私の得意技となった。

 その結果、流派主催の全国大会における組手試合で、私よりも格上であったオランダ支部長の外国人空手家を、この背刀打ちで撃破するという大番狂わせができたことは、今も記憶に鮮明だ。

2003_空手_組手
▲組手でのもう1つの得意技は、左の上段回し“ナイマン”蹴り。そういえばハンス・ナイマンも、鬼籍に入って久しいねえ・・・



 で、なぜに競技空手現役時代の自慢話(苦笑)・・・、ではなく思い出話をつらつらと書いたのかというとだ。

 師より伝授していただいた、柳生心眼流佐藤伝の拳形に関する「とある口伝」が、空手道における背刀打ちの古い使い方によく似ていたからである。

 その具体的な内容は流儀の口伝ゆえ、ここでは明らかにできないが、

「なるほど、よく効く技、実践的な術というのは、自ずから共通するのだなあ・・・」

 と、得心した次第。



 ここしばらく、翠月庵における柔(やわら)の稽古は柴真揚流が中心となっているのだが、私個人としては柳生心眼流についても、その業が体に染みつき「術」となるよう、さらに鍛錬を重ねていかなければと自戒している。

 (了)
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