FC2ブログ

03月 « 2020年04月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  » 05月

12年周年に想う/(武術・武道)

2019年 09月08日 01:00 (日)

170827_10周年


 千鶴が思い切りよく葉に鋏を入れるのを見て源五は思わず、
「花というものは自然に咲いておってきれいなものだと思いますが、やはり葉は切らねばならぬものですか」
 と聞いた。千鶴はにこりと笑って、
「源五殿は、人は皆、生まれたままで美しい心を持っているとお思いですか」
「いや、それは……」
 源五が頭をかくと、
「人も花も同じです。生まれ持ったものは尊いでしょうが、それを美しくするためにはおのずと切らねばならないものがあります。花は鋏を入れますが、人は勉学や武術で鍛錬して自分の心を美しくするのです」
 千鶴は静かに石蕗に鋏を入れながら、
「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか」
 と言うのだった。
 (葉室麟/『銀漢の賦』より)




 小さくささやかな稽古の場ながら、翠月庵を開いて昨日の稽古でまる12年となった。 

 そこで想うのは、結局のところ武芸の修練とは、

「人としての、覚悟と心映えを磨くこと」

 ではないだろうか。

 翠月庵で学ぶ人は、まずなにより覚悟と心映えのある武人であってほしいと想う。


  (了)
関連記事
スポンサーサイト