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活殺自在/(古流柔術)

2019年 06月01日 22:33 (土)

 8年前ほど前から、コツコツと東洋医学について勉強をしている。

 漢方治療については、親しい医療関係者に教えを受けたりしながら、素人なりにいろいろと知見も積み重なってきた。

 食養生(薬膳)については、基本的に3食自炊なので、その時の体調に合った食材をできるだけ取り入れるようにしている。

 というか、まあ、旬の食材を肴にしているだけのことだ(爆)。

 今時分は、蚕豆とホタルイカが旨いねえ。



 そして去年からは、灸の勉強に重点的に取り組んでいる。

 もともと、稽古などで体を痛めた際、かかりつけの接骨院で鍼や灸をしてもらい、特に灸がよく効いた。

 そこで灸についても、ちょっとした痛みや不調くらいなら、ある程度のセルフケアはできるかなと思ったのである。

 とはいえ、所詮は素人療治ゆえ、直接灸をやるテクニックとガッツはまだないので(焼き切るとアザになるしね・・・)、もっぱらお手軽な間接灸(台座灸)を愛用している。

 私の場合、長患いの右手の手根幹症候群やら、手裏剣の打ちすぎで痛めてしまった右肘の上腕骨外側上顆炎(いわゆるテニス肘)、右の股関節や右膝の脱臼、左右のアキレス腱断裂など、身体に抱えている爆弾が結構ある。

 このため、軽い痛みやしびれがを感じた段階で、早めに灸でリカバリーをするわけだ。

 また、若いころはベッドに横になるとすぐに眠れたのだが、最近は寝つきが悪く、あるいは夜中に目覚めたり眠りが浅くなってしまったのだが(加齢ですな・・・)、この手の症状にも灸はよく効く。

 寝る前に、足の甲の親指と人さし指の骨が交わるところから、やや指先よりのへこみにある「太衝」や、手首の曲がりジワを小指側へなでてゆき、骨の出っぱりの手前で指が止まるところの「神門」に灸をすえると、スーっと眠れるから不思議だ。

 ま、多分にプラセボも入っているのだろうけれども、効果があればプラセボでもいいんだよ、セルフケアなんだから(苦笑)。



 ちなみに、上記の快眠によく効く「太衝」というツボは、楊心流系の柔術(やわら)の殺でいうと「高利足」である。

 大搦や後捕などの際によく足で踏み当てる穴所であり、たとえば柴真揚流でもこの殺を用いる。

 このように、鍼灸で用いるツボ(経穴)と柔術の殺は、いずれも同じ東洋医学の経絡理論に基づいていることから、当然ながら重複してるのだが、一方で名称は系統や流儀によって異なっている。

 たとえば、柳剛流殺活術の「雁下」(楊心流系の「雁下」とは異なる)は、鍼灸の経穴では「臂臑」にあたり手根幹症候群や肩の痛みなどに効果がある。

 あるいは、やはり柳剛流殺活術の「水月」は鍼灸の「巨闕」、「心中」は「中脘」、「明星」は「関元」などとなる。

 このように同じ経穴でも、拳足で電撃的に当身を加えれば「殺」となり、温熱や刺激を適度に加えればケガや病いを癒す「活」となる。

 まさに活殺自在とは、言ったものだ。

 東洋医学の奥は深い。

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 (了)
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