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秋の翠月庵/(手裏剣術)

2018年 10月15日 11:30 (月)

 先週末の翠月庵の定例稽古では、ひさびさに門下全員の参加となり、稽古前半は手裏剣術、後半は柳剛流の稽古に専念した。

 「門下全員」などいうと大層なことに聞こえるが、実際にはわずか3名であり、当庵で稽古しているのは、私自身を含めてたった4人である。

 しかし、これを「4人しかいない」ととるか、「4人もいる」とするのかは、気の持ちようだ(苦笑)。

 一方で3名の門人は、全員が何らかの武芸(手裏剣術、居合道、杖道)の師範であり、そういう意味では精鋭ぞろいということで、指導する私としても充実した稽古ができるのがうれしい。

(もちろん当庵では、武術・武道未経験者の入門も随時受け入れており、武芸の初歩から懇切丁寧に指導するので、そこんとこヨロシク)

            *  *  *  *  *  *  *

 手裏剣術は、入門2年目のS氏、3年目のU氏の両名が、なんとか3間順体(歩み足)直打での、威力のある的中(単なる刺中と的中は異なることに注意!)がぼちぼち出始めたので、本日から順体(送り足)と逆体での打剣を指導する。

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▲間合い2間半~3間から順体(送り足)直打での打剣の稽古。江戸期に興隆した知新流は、こうした順体送り足での打剣を採用していた。順体(歩み足)や逆体に比べると力を乗せにくいが、それでも4間直打程度までは威力のある打剣が可能である。

 
 その後、刀法併用手裏剣術の形を一本目の「先」から七本目の「前後敵」までおさらい。

 刀法併用の手裏剣術は、根岸流のほか最近では立身流や現代忍者(?)の方々も、演武や動画を公開しているようである。

 古流の知新流(すでに失伝)でも、刀法併用手裏剣術は重要視されていた。また、現代手裏剣術の代表である明府真影流でも、先代の染谷親俊師範は香取神道流仕込みの見事な刀法併用手裏剣術を、その著作で公開されている。

 特に、私は個人的には、染谷師範の座業による刀法併用手裏剣術(明府真影流では「刀術併用業」と称する)に、古流の素養に裏打ちされた深い趣きを感じる。

 翠月庵流の手裏剣術の教習体系では、刀法併用手裏剣術が自在に使えることが技術的な最終目標であり、心法としての最終目標であり極意が「生死一重の至近の間合からの、渾身の一打」である。

 こうした領域を目指して、私自身もさらに精進していかなければならない。


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▲翠月庵流の刀法併用手裏剣術一本目「先」の形。知新流の形を復元したもので、相手が刀の柄に手をかけた瞬間、先をとって順体で相手の顔面に打剣。すかさず抜刀して真っ向正面斬りとなる。きわめてシンプルな形であるが、これが当庵における刀法併用手裏剣術の初学であり、極意でもある

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 後半は、柳剛流をじっくりと稽古。

 剣術では「右剣」、「左剣」、「青眼右足頭(刀)」、「青眼左足頭(刀)」について、突杖では「抜留」での杖の操法について、居合は運足と胴造りについて、先の水月塾本部稽古で師より手直しをいただいた点を、門下に細かく伝達・指導する。

 一同、特に柳剛流居合の胴造りと運足に苦心していたが、正しい動きの規矩を理解した上で、コツコツと稽古しながら身体に沁み込ませていきたいものだ。



 秋らしい武蔵野の風を感じつつ、3時間の稽古はあっという間に終了した。

 ああ、やっぱり稽古は楽しいねえ。

 (了)
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