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「備十五ヶ条フセギ秘伝」、「防御」、「かげをおさゆるという事」/(柳剛流)

2018年 09月08日 02:00 (土)

 深夜、木太刀を手に鏡に向かい、柳剛流剣術の備之伝、そして備十五ヶ条フセギ秘伝の稽古。

 鏡に写った我の構え(備之伝)に対し、それを防ぐ構え(備十五ヶ条フセギ秘伝)をとる。

 その我の構えをさらに防ぐよう、次の構えをとる。

 これを繰り返す。

 鏡に写る己の構えを防ぎ続けていると、いつしか薄っすらと汗ばんでくる。



 ここから一歩踏み込んで考察すると、ただ相手の構えを防ぐだけでは一身の斬り合いに勝つことはできない。

 なぜなら、相手の構えを防ぐ我の構えを、相手はさらに防ごうとし、それをまた我が防ぐと、再び相手はそれを防ぐ・・・。

 これではまるで「永劫回帰」だ。

 ゆえに、クラウゼヴィッツは『戦争論』における「防御」の項目において、

防御によって彼の攻撃が破砕されたら、その有利な状態を利用して必ず逆襲攻勢を発起し追撃せよ。


 と教えている。

 では太刀打ちのなか、備フセギ秘伝によって相手の構え(攻撃)を防いだら、どうするべきなのか?

 その答えは、たとえば宮本武蔵が『五輪書』でいうところの「かげをおさゆるといふ事」である。

 彼の構えに対して、我はそれを防ぐ構えをとる。

 その際、

敵のおこるつよき気指しを、利の拍子を以てやめさせ、やみたる拍子に我勝利(かつり)をうけて、先をしかくるもの也。


 ということだ。

 今晩の稽古ではふと、こうした理に思いを致した次第。


1709_松代演武_柳剛流剣術


 (了)
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