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鉄扇術/(武術・武道)

2018年 07月19日 12:15 (木)

 私は普段、和装で過ごすことが多く、たまさかの外出時には、無くしてしまっても気に病まない廉価な鉄扇を帯に手挟んでいくこともある。

 なぜ、「無くしてしまっても気に病まない廉価な鉄扇」なのかというと、金が無いので高価な「ちゃんとした鉄扇」を購入することができないからだ。

 門人がもっと増えて、月謝をたんまりと払ってくれるようになると、「ちゃんとした鉄扇」も買えるのかもしれない。

 しかし、この酷暑の中、まったく陽ざしを遮るもののない野天稽古場で、一刻以上に渡って4尺4寸2分の長木刀で組太刀を繰り返し、あるいは地面の上に蓆(むしろ)を敷いた上で、当て・投げ・極める柔(やわら)を取り、さらには4~5間間合で手裏剣を延々と打ち込むという、荒稽古が名物の翠月庵である(笑)。

 門人が増えるわけがないのは、自覚している。

 おかげでいつでも少数精鋭・個別指導、言いかえれば閑古鳥が鳴き道場主の赤字だけが増えていく貧乏道場なわけだが、ま、それはそれで別にいい。

 技芸の学びというのは、四書五経の帝王たる『易経』に曰く。

 「我童蒙を求むるにあらず。童蒙我に求む」

 である。

 本当に武芸を学びたい人だけが、当庵の門を叩けばよいのだ。

 おまけに来月には、私の銀行口座に7億円が入金される予定だしな。

 カモン! サマージャンボ!!

 ・・・・・・。



 話が脱線してしまったが、「ちゃんとした鉄扇」は高価なので買えないということに加え、私の場合、出先で酔っ払ってしまい、鉄扇を無くしてしまうことが少なくないのである。

 30代からいままでのおよそ20年間で、多分7~8本は、酔っ払って鉄扇を無くしているだろう。

 このため、5万も10万もするような「ちゃんとした鉄扇」など、とても普段使いにはできない。

 そこで和装での外出時には、「無くしてしまっても気に病まないレベルの廉価な鉄扇」を角帯にぶち込んで出かけるわけだ。

 とはいえ、諏訪工芸謹製の廉価版の方の八寸鉄扇でも5,000円くらいするわけで、それを飲み過ぎて前後不覚になった挙句にたびたび無くしてしまうというのは、なかなかに財布に堪える。

 たしか去年の正月も、甥っ子の家に新品の鉄扇を忘れてきたような気がする。

 というか私は今回、何の話を書こうと思ったんだっけ・・・・・・。

 ああ! 鉄扇術の話だ。



 さて、先の本部稽古では、甲陽水月流の鉄扇術を伝授していただいた。

 合計5本のシンプルなものであるが、たいへんに興味深く稽古のしがいがある。

 甲陽水月流の鉄扇術には、鉄扇の要部分に結ばれた手抜き紐を使った捕縛技法も含まれているのだが、手持ちの鉄扇術稽古用の木扇には手抜き紐が無かったので、さっそく正絹の組紐を購入して結んでみた。

 なかなか良い感じである。

 鉄扇術は、術技の本質としては短棒術と変わらないのだけれど、鉄扇ならではの形状を活かした打突や極め、手抜き紐を活かした捕縛技法などが、短棒術とは大きく異なる特長だ。

 加えて、「鉄扇術」という言葉の響き、また鉄扇という武具そのものが持つ造形的な魅力からも、個人的に強く惹かれる武技である。

 そんなことをつらつらと考えつつ、みっちりと復習に励んでいる今日この頃であった。

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 (了)
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