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流れ武芸者の憂鬱/(身辺雑記)

2018年 03月23日 02:41 (金)

 木曜の午後は、県立武道館にて稽古。

 ウォーミングアップに柳生心眼流の素振りを表から切まで行い、その後は思うところがあり柳剛流ではなく、八戸藩伝神道無念流の立居合十二剣を集中的に抜く。

 稽古後、来年度の県連主催空手道教室の申し込みをしようと、必要書類に記入をし、年会費と保険料合わせて1万円ちょっとを添えて、事務の係員氏に提出する。

「ええっと、ここに緊急時の連絡先の記入欄があるので、ご自分以外のご家族の方の連絡先を書いていただけますか?」
「私、家族とかいないんです」
「奥様は?」
「いません」
「お子さんとかは」
「いません」
「ご両親なんかは・・・?」
「両方とも死にました」
「ご兄妹?」
「嫁いでしまって、いません」
「ではお友達とか、どうでしょう」
「いや、友人の連絡先とか、勝手に教えられないでしょう」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

 と、ここで係員氏も私も、どんづまりである。

 もっとも私は、12年間在籍していた空手道の会派を転居のために退会してから、すでに7年間、この県立武道館の空手の稽古会に通っているのだけれど、今までこのようなことは言われたことが無かったのだが・・・・・・。

 すると、顔見知りのベテラン事務員氏が出てきて、

「あ、どうも。じゃあ、とりあえず緊急連絡先は、ご本人の電話番号と同上ということにしておきましょう」

 ということで一件落着となった。



 それにしても時折ニュースなどで、独居老人が保証人がいないために入院できないとか、アパートへの入居ができないといった問題が報道されるけれど、いやはやなんとも、他人事ではない。

 もはや独居のオッサンは、空手も習えない時代ということである。

 ま、主催者側とすれば、稽古中に身よりのないオッサンが心筋梗塞でも起こして急に死なれたりして、おまけに遺体の引き取り手もいないとなれば、往生するであろうことは私にも想像できるので、腹が立つということはない。

 けれど、「面倒くせえなあ」というのが、正直な感想である。

 自分自身のこととして言えば、引き取り手の無い私の死骸は適当に焼いて、骨はゴミとして捨ててもらっていっこうにかまわないのだけれど、焼くにも捨てるにも、コストと人手がかかるのであろうから、今の時代、ヤモメのオッサンは死んだ後も、何かと面倒なものなのだなあと、しみじみ思う。

 21世紀の今、

 「願はくは花の下にて春死なん、そのきさらぎの望月のころ」(西行法師)

 などと、雅な死に方は難しいということか(苦笑)。


 (了)
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