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「備十五ヶ条フセギ秘伝」の課題/(柳剛流)

2018年 03月07日 10:52 (水)

 昨日は終日出かけていたので、帰宅後、短期間であるが、柳剛流の備之伝、備十五ヶ条フセギ秘伝、そして剣術の形稽古をサラッと行う。

 時間がない時の、お約束メニューである。



 これまで何度か本ブログでふれたが、柳剛流の備十五ヶ条フセギ秘伝は、さまざまに変化する相手の構えに対して、それぞれの構えに対応した必勝不敗の構えをとるという、目録で伝授される口伝である。

 これについて、最近、ある課題を感じている。

 本来の「フセギ」では、相手のAという構えに対してBの構えを、Bという構えに対してはCの構え・・・・といった具合で対応するのだけれど、いざ、実際に相手を立てて稽古をしていると、逆転現象が起きてしまうことがある。

 たとえば、上記の様に、AにはBが勝ち、BにはCが勝つという場合、相手がBという構えをとった場合、こちらはCという構えで対応するわけだが、どういうわけか相手のBという構えに対して、なぜか負けてしまうAという構えをとってしまうことがあるのだ。

 言ってる意味、分かります・・・・・・?

 じゃんけんで言えば、グーにはパーが勝ち、パーにはチョキが勝ち、チョキにはグーが勝ちますね。

 そこで、たとえば相手がグーを出したらこちらはパーを出す、相手がパーを出したらこちらはチョキを出す、相手がチョキを出したらこちらはグーを出す。

 いわゆる「あと出しじゃんけん」というやつですが、これを剣術の構え(攻防)において意図的に行うのが、柳剛流の「備十五ヶ条フセギ秘伝」なわけです。

 ところがこの「フセギ」の稽古をしていると、どういうわけか相手がグーを出しているのにわざわざチョキを出してしまう・・・、相手がパーを出しているのになぜかグーを出してしまう・・・、ということがちょくちょく起きるのである。

 思うにこれは、

 グー>チョキ
 チョキ>パー
 パー>グー

 という個別の相対的な関係を、勝ち・負けという「思考」で判断して行動しているために、とっさの行動になると相対的な価値判断が混乱してしまうからなのではないか?

 おまけに、じゃんけんのあと出しは3パターンしかないが、柳剛流の「フセギ」では15パターンを覚えなければならない。

 これはなかなか大変な課題であるが・・・・・・、やるしかない(苦笑)。

 朝鍛夕錬、ひたすらフセギを反復し、相対稽古でランダムな相手の構えに対応する動きを繰り返し、「思考」を「反射」へ止揚しなければならないのである。



 「思考」から「反射」へという「備十五ヶ条フセギ秘伝」の鍛錬が求めるものは、いわゆる非打や砕といった形式の古流剣術の鍛錬と同様のものであり、形稽古と自由攻防である撃剣(試合稽古)の橋渡し的な意義を持つ、武術には欠かすことのできない重要な稽古過程だ。

 また、「フセギ」の稽古を通じて、このような独自のメソッドを考案した流祖・岡田惣右衛門の非凡さを実感するとともに、200年以上も前の時代を生きた流祖の思想に想いを致することができることも、古流の武術を稽古する醍醐味といえるだろう。

171012_柳剛流構え


 (了)
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