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飯箸鷹之輔筆の切紙/(柳剛流)

2018年 01月08日 12:38 (月)

 ヤフオクで、飯箸鷹之輔が慶應元(1865)年に記した、柳剛流の切紙が出品されている。

 掲載されている写真を見ると、東日本各地に伝承された柳剛流諸派共通の典型的な記載内容で、剣術形に「風心刀」がある以外、業の名称、本数、文面、道歌のいずれも、仙台藩角田伝や武州各地の柳剛流諸派と同一であることが分かる。



 飯箸鷹之輔は、文政11(1828)年に、二ツ沼村(現在の埼玉県吉川市二ツ沼)の農家の長男として生まれた。

 長じて江戸にて、柳剛流・岡田十内の門下となり、文久2(1862)年に免許皆伝。

 後に故郷の二ツ沼村に戻り、自宅に「柳武館」を開設し多くの門弟を育成、明治25(1892)年、64歳でその生涯を終えた。

 なお、鷹之輔が開いた「柳武館」には、同じ岡田十内門下で後に一刀正伝無刀流を開いた、山岡鉄舟が揮ごうした「柳武館」の額が掲げられ、それは今も、飯箸家に大切に伝えられているという。



 今回ヤフオクに出品されている切紙、ぜひ入手して実物を目にしたいと思うのであるが、残念ながら手元不如意である。

 ま、オークションである以上、入札競争は当然のことであるし、一方で日々、爪の先に火を灯すような清貧な暮らしゆえ、無念ながら入手できないのもやむを得ない。

 大切なのは、柳剛流の正しい実技を磨き、見事な業前を会得して、それを嘘偽りなく、余すところなく次代に伝える事だ。

 きっと流祖や流儀の先達方も、貧しい後輩の苦慮を、笑って許してくれることだろう。


  (了)
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