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本当に怖ろしいもの/身辺雑記

2017年 10月18日 10:49 (水)

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 私は、魑魅魍魎、怪力乱神、祟り、幽霊の類は、まったく信じていない。

 一方で、今の住まいに引っ越してきて以来、我が家では奇妙な出来事がたびたび起こる。

 たとえば、スイッチの切ってあるエアコンが、夜中に突然動き出したり。

 誰もいないトイレのドアが、突然目の前で開いたり。

 私ひとりしかいないはずなのに、隣室を誰かが歩くような音がしたり。

 外出先で落としたはずのものが、いつの間にか自室の本棚の上に置いてあったり。

 何年も開け閉めしていなかった襖の裏面に、赤黒い色をした人の手形みたいなのがベタベタと張りついていたり。

 夜中、眠っていたら、寝室のベッドの下から女が現れて腕をグイグイ引っ張るので、「お前、いい加減にしろよな」と一喝したら、すーっと見えなくなってしまったり。

 何かけったいなのがうちの部屋には住み着いているのか、それとも「日本盛 糖質&プリン体ゼロ」の飲み過ぎで、いよいよ大脳辺縁系が侵され始めたのだろうか・・・?

 いずれにしても、上記のように「ちょっと妙なことが、時折起きる」以外、特段、私の日常生活に支障をきたすようなこともないし、もうこの部屋に住んで7年もたつのでこうした奇妙な現象にも慣れてしまい、また害もないので、「ま、いいか」と、ほっぽっらかしている。

 なんなら栗山千明や木村多江、広末涼子みたいな幽霊がそろい踏みで出てきて、お酌をしてくれたり、端唄のひとつでも謡ってくれたらいいのだが、そういう艶っぽいのはなかなか出てくれないようだ・・・・・・。



 先日、鶴屋南北作の『東海道四谷怪談』を読了した際に思ったのは、本当に怖いのはお岩さんの幽霊ではなく、欲得づくで簡単に人を殺し、平気でうそをついて人をだまし、周囲の人々を巻き込んで次々と不幸に陥れていく、人間の肥大化した自己愛や承認欲求の象徴たる民谷伊右衛門の方だ。

 むしろ、恨みや怒りをストレートに表して、憎い伊右衛門に祟るお岩さんの方が、よほど人として(いや、怨霊としてか・・・)まっすぐで了解しやすいのではなかろうか?

 思えば、理不尽で悲惨な事件を伝えるテレビのニュースや新聞記事、あるいは武術・武道界におけるいさかいやいざこざ、捏造や中傷などを見聞きしていると、我が家で起きる古式ゆかしい怪奇現象よりも、現実世界の人間たちの方がよっぽどおっかないなあとしみじみ思う。

 江戸の昔も平成の今も、本当に怖ろしいのは了解不能な人間の行動、欲望やどろどろとした情念ということか。

 あっ、また後ろで誰かのすすり泣きのような声が・・・・・・。

 (おしまい)
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