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凶行と隠逸/(身辺雑記)

2020年 03月23日 18:50 (月)

 昨日、国や県からの自粛要請を拒否して、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで強行された格闘技イベントには、約6,500人の観客が集まり、8時間にわたって観戦をしたとのこと。

 イベントを強行(いや、「凶行」だ)した主催者、そして観客共に、常軌を逸しているとしか思えない。

「感染するか、しないかは自己責任なので、観戦に来た」

 という観客のコメントが報道であったけれど、自分が感染して周囲の人にウイルスをばらまくことで、重症者や死者が出るということを、どうして理解できないのだろうか?

 ちなみにこの日の夜、埼玉県で新型コロナウイルス感染症による、初めての死者が確認されたというのも暗示的だ。

 10日から2週間後、メガクラスターが発生する可能性を考えると、いまから暗澹たる気分となる。

 「コロナをうつしてやるぞ」といってパブに行き本当に店員にうつしてしまい、挙句の果てには急死した愚か者がいたが、このイベントの主催者も、それに参加した観客たちも、本質的にはこの「コロナをうつしてやるぞ」親父とまったく同質の人間といえよう。

 義務教育の限界と知性の敗北を、しみじみと実感する。



 先週の19日、翠月庵の稽古を中止するに当たり、その根拠のひとつとした埼玉県内の感染者数は38名だった。

 しかし、県内の感染者数はその後も増加を続け、本日22日現在で54名(うち死者1名)となっている。

 このペースで感染拡大が続くようなら、当庵もまったく稽古再開の見込みがたたないわけだが、それも今は致し方あるまい。

 ところが先の三連休では、「自粛疲れ」「コロナ疲れ」といって、各地でかなりの人出があったとか。

 疲れている場合ではなく、疫病との戦いは、むしろこれからが本番だというのに、日本人というのはまことにこらえ性のない民族である。

 持久戦が苦手で、負け戦にとことん弱いというのは、源平の合戦からアジア・太平洋戦争の悲惨な結末に至るまで、変わらない日本人の民族性というべきか。

 そしてまた、オリンピックの延期あるいは中止がいよいよ確定的となった今日の午後、東京都知事がはじめて「首都封鎖」の可能性について言及をした。

 いよいよ感染爆発が、目前に迫っているということか・・・。

 今、我々にできることは、不要不急の外出を控え、手洗いを励行し、十分な栄養と休養をとり、よく眠り、(可能な範囲内で)いままで通りに仕事を続けるということ。

 これが感染拡大を遅滞させ、感染爆発を回避し、結果として自分にとって大切な人たちや、地域の人々の命を守ることになる。



 そんな気持ちで先の週末は、自宅にて静かに過ごした。

 一人稽古をする以外は、大好きなラジオを聴きながら吉田裕著『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』 (中公新書)を読み、読書に飽きたら稽古用の手控えに目を通す。

 今回は、柴真揚流柔術の手控えを改めて最初から見直し、必要に応じて補足を加えた。

 表早業居捕17本、同立合投捨15本、棒の型7本、組太刀5本、素抜(小太刀居合)3本、口伝3ヶ条、さらに先日師より伝授していただいた柔術早業の裏と裏々の一手と、この1冊のノートに私が学んだ柴真揚流柔術のすべてが記してある。

2003_柴真揚流_手控え
▲トンボ絵と悪筆はご愛敬・・・


 手控えの補遺に倦んだら、酒を燗につけ、2時間ほど出汁で煮込んだ大根を肴に一杯。

 食材も酒も備蓄は十分なので、改めて買い物に出かける必要もない。

 今は、心静かに隠逸の時を過ごすことで、疫病禍に立ち向かうことだ。

 (了)
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